蠢(うごめ)く舌に、なかなか名前を呼べない。

わざとらしいのに、私は落ちる寸前。



「と…あっ…桃真…い…ああンッ……ハァ、ハァ…」



「名前を呼びながらイクなよ」



からかうようで、嬉しそうに頭を撫でて来た冴嶌は、「これから名前でな」と言って、避妊具を準備をした。

好きな人のソレを見るのは、こんなにも恥ずかしいものなのか。

呼吸を落ち着かせながら、私は視線を逸らした。