クズレタ果実【完】

「離れたくないんだな」



「はい。たった1人の妹ですし…夜泣きも俺じゃないといけないし。手離せないですね…」



「わかった。何とか掛け合う」



「な……冴嶌っ!;;」



職員室へと向かう冴嶌に、私は慌てて追い掛ける。

振り返ると、梨華は喜んでるように見えるけど、優君の不安は拭えてない。



「失礼します。施設長は?」



「後ろに…」



「あぁ」



意外な天然さを見付けたけど、今はそれどころではない。