「バカにしてません?」
「してないさ。
そうゆう和を好きになったんだ。
媚びない、飾らない、僕の財産に興味もないね。」
社長がそう言って笑う。
ちょっとイジワルしてみたくなった。
「社長の財産ってどれぐらいなんですか?」
「あれ?急に興味持ったのかい?」
社長は、今は私がお金目当てだなんて思ってないから笑って聞いてくる。
前の社長だったらこんな風じゃなかった。
もう、前には戻らないと思うけど
「社長は、いつ私のこと好きだって気づいたんですか?」
「さあな?」
・・・『さあな?』って
「本当に私のこと・・・」
好きなの?
ただ単にお金目当てじゃないからいいとか?
前の奥さんのこともあるし・・・
考え出したら
社長の気持ち
疑わしくなってくる。
「ならさ、和はいつ?」
えっ?
反対に聞かれて
「いつだろう?」
考え出す私に
「僕の方が和を好きになったのは先だな。」
と言う社長。
えっと・・・それって?

