社長!好きです!

「ちょっ・・・」

突然のお姫様抱っこ。


それでそのまま店を出て・・・


「ここじゃ、タクシー掴まらないから通りに出るから。」


スタスタと周りの目も気にせずに歩く壁下さん。


「か、壁下さん・・もういいです。
歩ける・・と思うから。」


下ろしてください。


「別に重くないから気にしないでいいよ。」


いや・・・気にするなと言っても


前に

前に社長にお姫様抱っこされたこと

思い出してしまって・・・


そう・・・

社長に・・・



「ホントに大丈夫ですから!」


すっかり酔いも醒めた。


「下ろしてください!」


叫ぶようにそう言うと


ピタリ!

と壁下さんが歩みを止めて



「そんなに言うんなら」



私を下ろし


でも、ちょっとの間様子を見るように支えてくれて


「久利生さん、ホントに大丈夫?」


壁下さん的には何ともないことかも知れない


けど

私的には


そんなちょっとの優しさも・・・


「どうしたの?」


壁下さんが心配そうに言う。


「どうもしないです。」

って言いながら


ダメだ!

泣きそうだ!


涙を堪えようとして唇を噛んだら・・・