社長!好きです!

「もう帰りますから。」


一人立ち上がると


「え~、もうちょっと飲もうよ。」


副社長が私の腕を掴んで座らせた。


「俺さあ~、あの会社嫌いだったんだよね。」


嫌い?

どうして?


帰るつもりだったけどその続きに興味津々



「なんか堅苦しくって・・・

そう、初めて会ったとき
“ハンガー”って呼ばれたけどさあ

実際、普段の自分の会社じゃTシャツとか
ラフな格好しかしてない訳よ。」



はあ・・・どうりで・・


「スーツ着て、ネクタイ締めて、
で、つまらない仕事して
行きたくないな~って」


だから、あんまり会社に来ないって

言われてたんだ・・・



それってただの

登社拒否?



「なのに、ここ数日は
あの会社に行くの楽しくなって来た
ってゆ~感じ?」


はあ・・・それは良かったですね。


気付かれないように副社長の手から

そっとグラスを取り上げる。


これ以上飲ませないで

しゃべらせておこう・・・



「和ちゃんがいるからなんだ。」


はあ・・・それは良かった・・・


え?


「マジだから。
年の差とか関係ないし・・・。」



そこで、また年のこと言うな!


ってゆ~か




告白とかされてるの?