「壁下さんもまた、随分と留理に好かれたものね・・・」


昼間の加崎のことを思い出す。


「やっぱり親子ってやつ?」


留理をどこで寝かせるかと思案してたら

コンコン!

とドアを叩く音


「はい!」

廊下には並木さんがいた。



「留理くん、2階だと夜にトイレとか不便だから俺の部屋に寝かせることになったから。

畳の部屋だし、壁下たちも一緒に寝るって言ってるし。いいかい?」


「はい、あの・・・ご迷惑お掛けします。」


私の子じゃないけど
預かったのは私だから・・・



「いいから、みんな喜んでるし。

じゃ、ゆっくり休んで。」


「ありがとうございます。

おやすみなさい。」


「うん、おやすみ。」



並木さんが行ったあと


ちょっと

ホッとした。



だって・・・今日は疲れたし・・・



「そう言えば・・・

さっき並木さん『壁下たち』って言ってたよね?」



他に誰が留理たちと?


その夜、1階は何だか騒がしかった。