「副社長、いい加減そこからおりて下さい。」
また、誰が現れるか分かったもんじゃない。
いつまでも隣の机に座らせておく訳にもいかない。
サッサと帰ってもらわなきゃ・・・
なのに・・
「おりてもいいけど、ひとつ言うこと聞いてくれたらね。」
ひとつ言うこと聞けなんて・・・
怪しくない?
ってゆ~か、なんで私があなたの言うこと聞かなきゃなんないの?
「なんですか?」
でも、一応聞いた。
「俺のこと『由』って呼んでよ。副社長はヤダ!」
はあ?そんなことか・・・
「朝までそこに座っていたらいいんじゃないですか?」
付き合いきれない・・・
放っておこう・・・
無視して仕事の続きを始めた。
が・・・
まだ、そこで、足をブラブラさせて
座っている副社長。。。
黙って人の仕事ジ~イッと見てる。
気が散る!
どっか行け!
と心の中で呟きながら
パソコンのキーを黙々と叩く。

