社長!好きです!

「どうしてカサなんか差してるんだ?」

え?

聞き覚えのある声がして・・・


能成くんの後ろから入って来た

人・・・は


「社長!?」


どうしているの?


「社長、どうぞうどうぞ。

むさ苦しいとこですけど上がって下さい。」


なんだか分かんないけど

能成くんがそう言って・・・


むさ苦しいのは言われなくても分かるでしょうけど・・・


「ああ・・うん・・」

返事をし、社長は玄関を入ったすぐのとこで

足を止めたままで

辺りを見回し


また

私に視線を戻して

「で?

何でカサなんか差してるんだ?」


もう一度聞いてきた。



うん?


私は自分の持ってるカサにようやく気付いて

「二階から下りて来たとこだったので・・・」


能成くんはそれですぐ分かったみたいに
頷いたけど


「二階?」

社長は意味が分からない様子


私はカサをたたむと

「二階に行ってみたら分かりますよ。」

意味ありげに言ってみた。