社長!好きです!

社長はそのままずんずんと入り口に向かって歩いて行く。


「あ、あの・・ここってどこですか?」


秘書と言えども社長のプライベートの予定まで知らない。



「友人の家だ。」

「友人の家?」



私はお姫様抱っこ状態のまま

目の前の家を見上げた。


そう・・

見上げる感じ

家と呼ぶには大きい・・・



「個人のうちなんですか?」

「当然だろ?」


いや・・

どこをどう見て当然と言う言葉が出てくるんでしょう?


表札とか?

そんなもの見当たらない。


ここに来るまでに正門らしきとこを

通り抜けて来た

あそこに表札があったのかも知れない。


そこからここまで結構あったから寝ちゃったけど・・・



玄関の戸にしては大きすぎるぐらい大きい扉


目だけキョロキョロしながら

辺りを窺う。




「どうした?」


「あの・・・

まだ下ろしてもらえないんでしょうか?」

「少し待て。」

「はあ・・・」



ウイ~ン


社長が扉の前まで来ると


扉は自動で・・開いた!


自動ドアですか!?