社長!好きです!


せっかく芽室さんが教えてくれたのだから・・・

何とか由を避けて帰ることにした。


そして―――

「あれ?さなえ?」

帰り道でさなえにバッタリ会った。


うちの会社の最寄の駅の次の駅の

改札前―――

「あ、和。今帰りなの?」


さなえは、いつもより服装にも化粧にも
気合が入っていた。


そうだ、今日は彼氏と会うから

遅くなる・・もしくは

帰らないって言ってたけ?



「うん・・・

さなえは、待ち合わせだよね?」



「うん。

でも、忙しい人だから遅れると思うんだ。」



「彼氏ってこの駅の近くの会社なの?」


「うん、多分。

それより、和ってこの駅だっけ?」



違う・・

副社長・・由を撒くために

一駅歩いて来たのだ。



「ああ・・分かった。副社長のせい?」

「うん・・まあそう。」


由とは、毎日通勤が一緒。

ビミョーなとこを合わせて来る。

ある意味・・・ストーカーだ。



「迷惑してるんだけど
言っても通じないんだよね。」



さなえもそのことは分かっているだけに


「大変だよね。」


と同情の眼差し