「どうゆうことだよ、兄さん!」
「どうって?」
「和ちゃんが、兄さんの秘書って
おかしいじゃないか!」
ああ・・・
由は知らなかったんだ・・・
「俺、言ったよね。久利生さんが秘書なら
会社に来るってさ!」
ホントにそんなバカなこと言ったんだ・・・
「ああ、聞いた。
だから、彼女を秘書にした。」
社長が平然とそう言って
視線をこっちに向けた。
嫌な感じ・・・
「だって、兄さんの秘書じゃないか!」
「お前は、久利生さんを秘書にと言っただろ?」
「あっ・・・」
そうか・・・
私もそれでやっと分かった。
それで思わず社長を見ると・・・
社長は、
お前たちのいいようにはならないぞって感じの
バカにした視線を私に向けた。

