社長!好きです!

そして―――

その姿を見送った直後

見ると

鮎原さん―――

もう化粧直ししてる・・・



「久利生さんって~、合コンとか
興味ありますぅ?」


はい?

急になに?


つか・・・その化粧直ししてる


その指・・・の・・ツメ


すごい!


ネイルアート?


すごいなんてものじゃなかった。

すご過ぎ!



それで仕事できるの?



「あ、これですかぁ?

知り合いが、
前はタトゥーに凝ってたんですけど、

今はネイルアートに凝ってて、

でえ、

私いつも練習台でやってもらってるんです。

すごい綺麗でしょ~。」



「う・うん・・綺麗だね。」



だけど・・・

今はネイルで、前はタトゥー

って・・・

まさか・・・


いやいや・・・考えないでおこう



「私、ちょっとお手洗いに行って来るね。」

「は~い、わざわざ言ってかなくても、
勝手に行っちゃってくださ~い。」



こっちを見ずに

鮎原さんは手を振った。



分かってるよ・・・でも、一応さあ・・・



私は、秘書室を出て


はあ~~~~~~~~~~~


っと


長い溜息


とんでもないことになっちゃった・・よ。




秘書室・・・


馴染めるのかな?


馴染めそうに・・・ない気がする。