死んだ?の?
「殺すわけないだろ?」
社長がバカにしたように私に言った。
ああ・・今、多分・・・
口に出して言っちゃってたのね?
『死んじゃったの?』って・・・
分かってるけど
あっと言う間に由がおとなしくなっちゃったから・・・
つい・・・
「分かってます。
でも、何もそこまでしなくてもいいじゃないですか?
暴力はどうかと思いますけど?」
本当は、そんなこと思っちゃいない。
由のこの状態は当然の報いだ。
けど
この社長にはどうしてだか・・・
なんか言わなきゃ気が済まない・・・
あ~あ・・・
また、社長が怖い顔してる・・・
「君は、もう少し、自分の立場を
弁えた方がいいだろう。」
社長はそう言って踵を返して行ってしまった。
もっと何か言われると思ってたけど・・・
由と社長を乗せた車は走り去って行った。

