私はいつの間にか由から解放されてて・・・
見れば
今度は由が・・・
「放せよ!
おい、なんだよ!」
屈強な男二人に羽交い絞めにされていた。
男二人は、社長秘書の仁佐さんと芽室さん。
「副社長、抵抗したって無駄ですよ。」
芽室さんが言った。
「なんだと、こんなことしていいと思ってるのか!」
絶対に逃げるのはムリなのに
由はいつまでもジタバタしている。
そのジタバタ加減は、絶対に大人じゃない。
つか・・・マンガだ・・・。
由を羽交い絞めにしたまま二人は
道路に止めてあった車に合図した。
運転席から降りてきたのは、能成くん。
こんな時間まで三人ともご苦労なことで・・・
どうしようもないし
取り合えず由のことは迷惑だし
だから
そのまま見物してた
ら・・・
「和ちゃん助けてよ!」
私に向かって叫ぶ由・・・―――
誰が助けるかって・・・
マジで迷惑
恥ずかしいから叫ぶな!!

