社長!好きです!

「嬉しい訳ないでしょ!」


と拳を由の目の前に突き出してやった。


笑美花のようにパンチするのはムリだけど・・・。



「おっと・・・」


それでも由はちょっと驚いたように
仰け反り


でも、すごく喜んでる。。。



もう、呆れるしかなかった。




それから


「帰ろっか。」


由が立ち上がり

しゃがみ込んだままの私に手を差し出した。



「いいよ・・・」


その手を借りずに立ち上がろうとしたが・・・



ダメだ・・・



完全に疲れ切ってる・・・


年だから?

違うってば・・・


自分で否定中―――



「ほら、手えだして。」


悔しいけど・・・


目の前に差し出された手を

取るしか無かった。




やっと立ち上がり


「ありがとう。」


と言って手を離そうとしたけれど

・・・



次の瞬間


グイと


由の腕の中

引き寄せられていた。