由は、申し訳なさそうに言った。
「今日さ、俺にも秘書つけるって言われたんだよね。」
あらそう?
でも、由にも監視の目が在ったほうがいいんじゃない?
「で、第二秘書の芽室さんをって話で・・・。」
芽室さん?
ああ・・・能成くん曰く
『陽だまりみたいな人』だよね?
「いいんじゃない?
年だって近いし・・・。」
能成くんよりは使えそうだよね?
能成くんだったら、いつも由にイジメられて、
終いには彼が登社拒否になりそうだし・・・。
ま、どっちでも、私には関係ないけど。
そう・・
そんな風に悠長に考えていたのだが
由の次の言葉で・・・
「よくないよ。
男の秘書なんかいらないし・・・。」
女ならいいって?
また問題発言になるって・・・
「だからさ、
久利生さんを秘書にしてくれるんだったら
いいよって言ったんだよね。」
は?
それ、かなり問題発言じゃない!
由・・・あんたマジで迷惑!
それじゃあ、余計に社長が誤解するって!
ああ・・・さっきの・・・
社員食堂に顔出した時の社長・・・
その由の発言の後だったんだ・・・

