「もう!からかわないで下さい!!」 「ごめん、ごめん」 そう言いながらも笑ったままの先生に私はちょっとふくれて見せた。 「とりあえず、コーヒーでも飲めって。あ、でも他のヤツらには内緒な?面倒だから」 私は先生の方を見ないように、コーヒーが入ったマグカップに手を伸ばした。 ……でも、スプーンは使わないでおこうっと。どこから出てきたのかわからないし。 砂糖を入れないコーヒーは苦かったけど、私は先生との些細な秘密が嬉しくて、マグカップに顔をうずめたまま、気付かれないように少しだけ笑った。