明日が文化祭でよかったかも。


初めて過ごす一人ぼっちの誕生日。

両親と過ごした誕生日の記憶なんてほとんどなくて、おばあちゃんと過ごしてきた。


プレゼントも今年は誰からももらえないのかな。
なんて、少し考えてみたり。



秋の風が冷たく頬を撫でて、眩しいほどの月の明かりを浴びながら、私は寮の屋上から部屋へと戻った。


部屋に戻った私は、ふとベッドの横にあるテディベアに目を留めた。


この子もだいぶボロボロになっちゃったな。

いつからか私のそばにいて、そしていつもそばにいた。