「星は好きか?」


「ほしぃ?星って空のですか?」


私は意味もわからずにただ先生の顔を見つめた。


「他にどんな星があるんだよ」


そう言ってる間に、先生は流し台の上の棚からマグカップを出してコーヒーを入れ始めた。

そして砂糖と、どこから取り出してきたのかスプーンまで添えて私の目の前の机にマグカップを置いた。


この部屋にマグカップあったんだ……いやいや、そんなこと考えてる場合じゃない。


「な、なんですか?」


「まあまあ、とりあえず座りなさい」


嫌な予感がする……かも。

私は少し警戒して、先生の様子を伺いながら座っても問題なさそうな――つまりほこりが少なそうな椅子を探した。