『いっくん、あのね、私――』 ガタン 『お前ら!!やっぱここにいたか!!』 勢いよく梯子を登ってきたこのゴツいおっさんは、担任の倉地先生だ。 ……ああ、また面倒なことになってきた。 『先生、ちょうどよかったよ』 『『ちょうどよかった?』』 梨紗の謎の発言に、先生と俺の言葉がハモった。 『いっくん、先生、あのね、私……』 本能なのか、俺は耳を塞いでしまいたい衝動にかられた。 何か聞きたくない事実が語られる気がして。 だけど梨紗は言葉を続ける。 『私……赤ちゃんができた』