彼女は課題のプリントを俺の近くの机に置いてから、遠慮がちに1歩踏み出す。


「ソファの座り心地はどうですか?」


ごちゃごちゃしたこの部屋に無理やり入れたソファ。

でもこれは正解だった。


ここに座ってコーヒーを飲むのは、なかなか快適で、今もマグカップを片手に今週の授業の進め方について考えていた。


俺は少しだけ体を動かして、左隣にスペースを空ける。

おいでおいで、と手招きしてから左隣を指差した。