「なんか注目されてるなーって思ってたからね。何でだろうって思ってたの」 「紗奈……」 突然、千尋に頭をなでられて驚く。 「紗奈ってさ、見た目よりずっと強いんだね」 「うーん、そうなのかな?」 千尋はうんうんと何度もうなずいて、笑ってくれた。 私はそれだけで、安心して学校へと向かえた。 靴箱を開けると、紙くずが入っていることに気付いた。 そして、それがすぐに昨日教室に忘れたルーズリーフだと気付く。