「ほーら紗奈、見てみろよ。北斗七せ……ちがう、『お玉』があそこにあるだろ?」


「もう!またバカにして!!」


「『お玉』の持つところから、そのカーブに沿って線を延ばしていってごらん」


先生は私の抗議は無視して話を進める。

私は反抗する気もなくなって、先生の言う通りに目で見えない線を辿っていった。


「明るい星があった?あれはまあ今度説明するとして、もうちょっと先を見て」


そこにはもう1つ明るい星が見える。


「あれがお前の12星座のスピカっていう星」


「12星座……おとめ座ですか?!へぇ……」


……ってあれ?なんで私の星座知ってるんだろ?


この時、私は気になりながらも、なんで先生が私の星座を知っていたかってこと、あまり深くは考えなかった。