「退屈なのか?」


先生に突然尋ねられて、私は慌てる。


「そんなことないです!車に乗るの久しぶりだなって思って」


「そっか」と先生は短く言って、少し表情を曇らせた。

……どうしたんだろ?



1時間ほどで車はあるコンビニの駐車場で止まった。


「はーい、お前ら弁当を選べよー」


先生の声にみんなが車から降り始める。


「ちょ、ちょっと待ってください!」


私が急に大きい声を出したから、みんなが一斉にこっちを向いた。


「あの、私、みなさんのお弁当作ってきたので、あの、よかったら食べてください!」