坂を上がって、趣のあるドアをみんなでくぐる。

マスターの笑顔と、コーヒーの香り、少し落ち着いた色の室内灯、歴史を感じさせるアンティークな椅子や机。


先生が事前に連絡していたらしくて、着いてすぐにサンドイッチが出てきた。

この間、食べたばっかりなのにちっとも飽きない。

何個でも食べられそうな、おいしくて不思議なサンドイッチだ。



よし、今なら聞けそう!

私は会話のタイミングを見計らってみんなに話しかけた。


「海斗先輩の好きな食べ物って何ですか?」


話しかける前に食べ物の話をしていたからスムーズな流れになって、先輩もすぐ答えてくれる。