* * * 「よし、一緒に風呂に入ろう」 自分の耳に異変が起きたのは、中島が振る舞った晩飯であるパエリアを食べ終わってからのことだった。 眼前には、何故かふにゃりと笑みを浮かべたまま、可愛く首を傾げている中島がいる。 『……』 おかしい。 パエリアは頬が落ちそうな程、非常に美味だった。 さっき幻聴が聞こえたのは、パエリアに何らかの毒が混入していたとしか考えられないんだけど……。 「いっそのこと、泊まっていけよ。な?」 あたしの耳は正常だった。 断じて、幻聴ではない!