空気が重い。 隣からは、絶望に満ちた盛大なため息が幾度となく聞こえる。 これは、もしかして……。 「凜」 『ど、どうしたの?洸太。生気のない顔をしちゃってー』 「俺の冬休みが終わった。俺、冬休みがない」 『え?いや、でも、赤点はギリギリ免れたじゃん』 「提出物を出してなかった分、点数引かれた」 『……』 「最悪だ」 洸太は負のオーラを漂わせながら、頭を抱える。