一人であわあわしていると。


ピシャーンっと襖が開かれて。


「総司ぃっ!!お前もう朝稽古が始まってるぞ!!!!隊長が遅刻してどうする!?」


朝からうるさい土方さんが入ってきた。


「ちょっ、しーっ!!土方さん、翼鬼が!」


「ああ!?……どうした」


鬼副長もやっと翼鬼の異変に気づいたようで、近くに寄ってきた。


「…熱があるな」


翼鬼の額に手を当てて、土方さんが呟く。


「熱があることくらい、分かりますって!!そんなこと冷静に言われても困ります!どっ、どうすればいいんですか!?」


「総司、ちょっと落ち着け」


「これが落ち着けますかっ!?翼鬼が、翼鬼が熱ですよ!?」


「分かってる。今山崎を呼んできてやるから。…天鬼も呼んでくるか…。翼鬼のことならあいつがよく知ってるだろ」


そう言って土方さんは部屋を出ていった。