♢総司♢

朝…いつものように、翼鬼が俺に抱きついてきている。


「翼鬼、朝だよ?」


翼鬼の方が起きるのが遅いなんて…珍しい。


起こさないと隊務に遅れてしまうと思い、翼鬼の名前を呼ぶ。


それでも、翼鬼は一向に起きる気配がない。


「翼鬼?」


不思議に思ってと、ちょっとした遊び心で…翼鬼の頬を軽くつねった。


「!?」


そしたら…驚くほど、熱かった。


慌てて額に手をやると、平熱よりもだいぶ熱い。


「翼鬼、大丈夫!?」


「…ん…」


苦しそうに顔を歪ませた。


どうしよう、どうすればいい!?


俺は医者じゃないし…知識もない!


うわーん、俺の役立たずっ!!