天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~ <番外編>

…あの子たちを、信じていないわけじゃない。


ただ、不安なだけ。


歴史を変えて、それでも…あの人たちが自分を失わずに生きていけるか。


…生きていけると信じたから、変えたのに。


あの子たちが強く望んだから、変えたのに。


「…ごめん、一人にして」


あたしは朔を見ずにそう告げて、地上へと降りた。


…朔が追ってくる気配は、ない。