天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~ <番外編>

広間に行くと、もうみんなそろっていた。


その中には…もちろん天鬼の姿もある。


…今更だけど、お千代ちゃん…男装してもらえばよかったかな。


そんなこと思ったって、仕方ない。


ええい、当たって砕けろだ!!


「翼鬼おっせーぞ!」


新八さんが騒ぐ。


「ごめんごめん。…もうみんなそろった?」


「あとはお前らだけだって!」


それはそれは…すみませんでしたなぁ。


「…翼鬼ちゃん」


お千代ちゃんが不安そうに、あたしの着物の袖を掴む。


「大丈夫。何か言われたら、あたしがぶっ飛ばしてあげるから」


あたしはそのまま、広間へ入って行く。


当然のごとく、視線はお千代ちゃんへ。


「お千代ちゃん!?なんでっ」


天鬼が驚いた顔をする。


「…遊びにきただけどす」


…言いたく、ないんだね。


だったら、あわせよう。


「そーそっ。あ、総司、あたしたちそっちね~」


「どうぞ~」


総司も察してくれて、天鬼から遠い場所へ座った。