天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~ <番外編>

無垢な笑顔で、そう言った。


「ああ…そうだな」


「みんながいるから、寂しくなんてないよ」


どれだけ、寂しい思いをしてきたんだろう。


どれだけ、恨みたいと思ってきたんだろう。


きっとそれらは、俺たちには計り知れない。


それほどの、闇。


だからこそ、俺たちは決めたんだ。


「お前らの闇なんか消し去るくらい、明るくしてやる…」


「ん?なんか言った?」


「…なんでもねぇよ」


お前はお千代と幸せになれ。


その幸せを見届けるのが…親の役目。


そうだろう?