天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~ <番外編>

「はい、おーしまいっ」


「あ、ありがとよ…」


痛かったが…なかなか効いた。


じゃあ、文を書くか…。


俺が机に向かうと。


「書類なら終わったって。…何する気?」


「実家に文を書くだけだ」


「ほんとぉ?」


翼鬼が疑うような視線を向ける。


…痛いって、その視線。


「ほんとだよ」


俺は墨をすりながら答える。


「じゃあ、僕たちここにいる~」


「好きにしろ」


そう答えて、俺は何を書こうか思案する。


…いきなり子供ができた、なんて書いたら…驚かれるだろうか。


結婚もしてねぇのに。


まあ、最近の日常だな。


京の都の警備も順調で、前は煙たがられてたが…今ではむしろ慕われている。


これも、翼鬼たちが新撰組の在り方を変えてくれたからかな…。


よし、心配かけねぇように書くか。


俺は筆をとって、書き始めた。