天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~ <番外編>

それから夕飯を食べて、近藤さんに話があったから局長室へ行った。


「…近藤さん」


「なんだ?」


「いや、なんでもねぇ」


昼間のことを思い出し、近藤さんに聞いてもムダだと悟った。


すると今度は近藤さんから話しかけてきた。


「なあ、歳。あの子たちは本当の子供のようだなぁ」


「いきなりどうしたんだよ」


意外だった、わけじゃない。


ただ…あまりにも唐突すぎたから驚いただけであって。


「いやな…。歳が本当の父親のように思えてな…」


「…前に、俺がお前らの父親だったら、将来結婚する奴がお前らの母親か?って聞いたんだよ」


「ほぉ…。歳もそんなこと聞くんだなぁ」


…感心するところはそこか。


まあ、近藤さんらしいが。


「そしたら、土方さんに結婚相手なんて見つかるのってな」


「あっはっはは!!あの子たちらしいじゃないか!」


笑い事じゃねぇんだけどな。


けど近藤さんがあまりにも笑うもんだから、つられて笑ってしまった。


「…恩返しが、したかったんだろうな…」


「恩返し?」


聞き返すと、近藤さんはしまったという顔をした。