天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~ <番外編>

監禁状態…だったはずだから、ほとんど何も学んでないはずだ。


それなのに料理ができて、学問ができる…。


これはほんとに天鬼の言った通り、天才かもな。


いや…必死に学んだのかもしれない。


生きてゆくために。


…だからか。


顔は幼いのに、考え方や行動は大人なのは。


…幼いころにできなかったことを、ここでしてもいいのに、とは思う。


最近は甘えてくれるようになったが…。


俺たちじゃ無理なら、総司にでもしてもらえ。


恋仲にしか言えないこともあるだろうしな。


……俺は、お前たち二人に言えないことができてるみたいだが。


「お父さん、美味しかった?」


翼鬼が俺の顔を覗き込んで聞いてくる。


…ちょーど上目遣いになってるって、気づいてないんだよな…。


「ああ、うまかった」


「よかった!」


ふっ、やっぱり可愛いな…。


「ダメですよ、翼鬼。土方さんに笑わないでください」


「総司っ!?お父さんの前で抱きつかない~!」


…総司の野郎…。


今の二人の状況はというと。


総司が翼鬼を後ろから抱きしめている。


「…人前でそんなことすんなぁぁぁああ!!!!」