天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~ <番外編>

広間で昼飯を食べている最中。


「なあ、近藤さん。俺…何かしたか?」


「いやぁ、歳はなにもやっていないぞ?うん、そうだ。歳はやってない」


…なんかあったな、こりゃ。


近藤さんって分かりやすすぎるんだよな…。


今だって、俺と目合わせようとしないし。


みんなして何企んでやがるんだか。


「はぁ…」


「土方さ~ん。食事中にため息つかないで下さいよ。不味くなるじゃないですか、土方さんのせいで」


「ああ、悪い……じゃなくて、総司!お前最後の一言は余分だろ!!」


「余分じゃないですよぉ。せっかく翼鬼が作ってくれたのに」


…確かに、飯は翼鬼が作ったというだけあって、美味い。


いい嫁になるだろうな。


誰に嫁ぐか、なんて決まってるだろ。


……娘を嫁にやる父親の気持ちが、分かった気がするぜ…。


「ごちそうさま~!」


「翼鬼、うまかったぜ!」


「ほんとっ?ありがと!!」


翼鬼が嬉しそうに微笑む。


…幼く見えるが、18なんだよなぁ…。


正直、見えない。


そう思うのは俺だけじゃないだろう。


笑うと、どうしてもあどけなさが残る。


そうでなくとも…幼く見える。