毒舌黒天鬼の相手をするより、町へ団子食いに行かせたほうがはやい。


そう判断した俺は、町にきた。


…と、いうわけで。


「お団子10本っ」


「誰が食うんだっ」


「え、10本くらいなら食べれるよ?」


…総司よりはましか…。


「夕飯食えるくらいにしとけよ…」


俺は甘いものがあまり好きじゃない。


だから団子なんぞそうそう食わん。


だが…


「おまちどおさん」


「あ、ありがとっ!」


団子を運んできた娘に、天鬼が礼を言った。


「い、いえ…//」


おお、顔赤くしてんじゃねぇか。


「お前、案外好かれるんだな」


「そう?」


…無自覚だな。


そしていきなり食い始めてるし。


よくそんなに食えるなぁ。


げっそりしていたとき。


「はい、土方さん」


天鬼が天使のような笑顔で…俺に団子を差し出した。