すると天鬼君は。


「だって沖田さん、翼鬼のこと好きなのに…手出さないなぁと思って。それは翼鬼が可愛げないからかな~って」


「…好きだから出せないかな?」


「まあ、分かるけどね。その気持ちも」


「ねぇ、どういう意味?」


翼鬼だけは取り残されたように、ぽかんとしてる。


「お前は女だから、分からなくていい」


「はぁ?…あ、早くご飯作っちゃお。肉じゃが、期待してなよ」


翼鬼はニヤッと笑って、天鬼君を見た。


「うん、楽しみにしてる!!」


天鬼君も笑って、普通にしゃべってる。


…さっきまでのケンカは一体…?


「沖田さん。翼鬼が大切だから、手出さないんでしょ?」


「当たり前だよ」


可愛いけど。


可愛すぎて理性なくなりそうだけど!


翼鬼を怖がらせたくないから。


「…まあ、できる限り…理性は保ってみせるよ…」


「あははははっ!!!!絶対ムリ~!!土方さんだったら一瞬でオワリだね!」


ああ~、それはあり得る。


「だから俺は翼鬼に惚れてねぇよ!!」


「てか、あたしがいるのになんて会話してくれてんだよ!?」