天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~ <番外編>

俺が一人おろおろしてると。


天鬼君がさらに追い討ちをかけるように。


「…だから沖田さんも翼鬼に手出さないんじゃない?」


……………いやいやいやぁ!?


俺ここにいるんだけど!!


どういう反応すればいいのさ!?


「…天鬼」


翼鬼が包丁を置いて、ゆっくり天鬼君のほうを見た。


「何?」


「表に出ろ」


「なんで?」


「ほぉ、分からない?そうか、そんなにバカだったか?あんた、佐之さんにバカって言ってるけど…あんたも相当バカだと思うぞ?」


翼鬼の黒い笑み、きたぁぁぁ!!!!


天鬼君の姉だけあって、似てるけど!


すごい似てるけど!


「翼鬼、落ち着こう?」


さすがに止めなきゃまずいからっ!


「ねぇ、沖田さん。翼鬼に可愛げないから手出さないんでしょ?」


「なっ…!?」


なんで俺にふる!?


俺は、俺は…どうしたらっ!? 


翼鬼はこっち見てるし!!


今の天鬼君は悪魔に見える~!!!!