天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~ <番外編>

…とりあえず、お米はとけた。


水を多めにして、と…。


後は火加減を注意すればいいか。


「あれ、沖田さん?どうしたの」


「あ、天鬼君……と、土方さん」


「おいこら、人をおまけみたいに言うんじゃねぇよ」


土方さんが眉間にしわをよせて、言う。


「いいじゃん、土方さんだし」


「いやいや、俺は総司の上司だからな!?」


「一応、でしょ」


「~天鬼ぃっ!!!!」


あの…こんなところでいつものことされても…。


「で、総司は何やってんだ!」


なんで俺がそんな強い口調でいわれなきゃいけないんだ!?


「土方さん、八つ当たりはよくないですよ」


「うるせぇ!質問に答えろっ」


「お粥作ってたんですよ、翼鬼の」


「ああ…。手伝おうか?」


天鬼君が救いの手を差し伸べてくれた。


「お願いできるかな?やっぱり俺一人じゃあ…ちょっと不安で」


どうせなら、美味しいものを食べてもらいたいし。


「…沖田さんって、ほんとにいい人だよね。それに比べて…誰かさんは、ねぇ?」


天鬼君はそう言って、隣の人をちらっと見た。


「天鬼……表へ出ろ!」


「やだよ。…それより、翼鬼のお粥~」


土方さんの怒りなんてどこ吹く風。


天鬼君は全てを受け流すよね…。