末っ子ちゃん。

いつまでたっても、俺は子供扱いだ。
そう思われても仕方がない。

今の俺はお気に入りのおもちゃをとられて、だだをこねる子供と同レベルだ。


大切な人に誰が一番とか順位をつけるのは好きではないけれど、
姉さんは、姉さんだけは特別なんだ。

俺たちが約束をした、俺を救ってくれたあの日から。



「私もペーターに彼女ができたら寂しいよ。
ペーターの彼女はかわいくて性格もいい子じゃなきゃ認めない。
それに、ソンミンとはすぐに付き合うつもりないからね。」


「へえ、すぐにってことは、いずれは付き合うつもりなんですね。」


「えっ...、あっ!違った!
そうじゃなくて」



何やら訳の分からないことを必死で言い訳し始めた姉さん。
もっと深く聞いても良かったのだけど、さすがにかわいそうになってきたので、今日のところはこれで許してあげますよ。





いつかこうなる日が来ることは分かっていた。
この手を離さなきゃいけないことも。

それでも今だけは、まだ。
もう少しだけ、このままで。