ペーター視点


飲みに行った帰り。
後少しで家に着くというのに、もう歩けないとかふざけたことを言い出して、姉さんは道端に座り込んでしまった。

だから、タクシーで帰ろうって言ったのに。



「ちょっと嘘でしょう?
もう少しなんだから、がんばってくださいよ。」


「う...、無理かも。...ごめん。」



手を引っ張って無理やり起こそうとしたけど、本気で無理みたいだ。

...仕方ない。ここに置いていくわけにもいかないし。




「しょうがないですね...。
ほら、乗ってください。」


「え...でも、写真とか撮られたらまずいよね。」


「普段から仲良いし、これくらい大丈夫ですよ。
ライブでも手を繋いだり、抱き合ったりするでしょ。

さあ、早くしてください。
それとも、ここで野宿したいんですか?」


そう言うと、素直に俺に従った姉さんを背負って歩き出す。