「俺、満奈を幸せにしろって言ったよな?」 その言葉にふっと、あの頃の匂いを思い出す。 高2の春、こいつが転校してきたとき。 あの時の、暖かな春の匂い。 2人で暮らした、あの部屋の匂い。 懐かしい匂いに胸がキュッと締め付けられた。 「あれから何回別れた?」 多分・・・・・・2回だな。 「何で手放すようなことをしなくちゃいけないんだ?」 言葉が刺さる。 全身で痛みを感じる。