あたしから手を離して、その手をひらひらさせて自分の家に戻っていく。 ・・・なんでだろう。 最後に見せた玲央の切ない表情が、脳裏に焼き付いた。 ねぇ、玲央。 あたしは、貴方の気持ちに応えることが出来ないのに。 どうして、守ろうとしてくれるの? 分からない、分からないよ・・・。 忘れられない、玲央の表情。 モヤモヤを抱えたまま、家に入った。