-教室-
「あ!雷太。」
『ん?どしたぁ?千夏。』
「どーして全然帰ってこなかったのよ!」
『ダルかったし。とりあえず俺帰るわ』
「だめ。午後はちゃんと授業うけて。じゃないとテスト前ノート見せないよ?」
『んー、畜生。わぁったよ』
午後の授業は体育だ。
みんな運動着に着替えて
体育館へ向かった。
「よし。男子は今日、バスケットをやる。七人ずつでチームをつくれ」
俺は運動神経だけはないから
落ちこぼれたちの集まりに加わった。
そのなかでも一際
運動神経がわるいからか、
もうひとりとふたりして
ずっとベンチにいた。
「おい、次が最後だからお前たち出ろよ」
俺たちの出番がきた。
どうせボコボコにされると
わかっている俺は、憂鬱だった。

