「僕がこの力を手に入れたのは、1ヶ月半ほど前。そのときはまだ、どこにでもいる普通の子供だった。...そんな"ある日、神が降りてきたんだ。"」
神が...
降りてきた?
どうゆうことだ?
トキオは様子を伺いながら
引き続き話し出した。
「"降りてきた"ってよりは、"降ってきた"という表現のほうが正しいかもしれないけどね。僕も、最初は戸惑ったさ。空からなにかが降ってきて自分に直撃したと思ったら、今までできなかったことが急にできるようになって...。よくわからないまま、さっきのあいつら、タナトスに襲われたんだ。僕は逃げた。だけど、追い詰められた。そんなときに、力が目覚めたんだ。」
「そのあとで、僕らは出会ったんですよ。自分は、トキオよりも前に力を持っていたんですが。」
信が笑顔でそう話す。
「信と出会い、二人でこの力のことを調べた。ただ情報量は、ほぼ無に等しい。それでも、タナトスは何度も襲ってきた。戦いの中で僕らは成長し、昨日や今日見せたような力をつかえるようになった。そんなときに、あいつに襲われたんだ。」
「通常のタナトスよりも遥かに巨大な敵が襲ってきたんです。そいつは恐ろしく強くて、僕らでは敵いませんでした。ですが、戦いの中で成長してきた僕らです。追い詰められた瞬間、頭になにかが語りかけてきました。」
「それが、僕と信のはじめての神との対話だった。覚醒した僕たちはなんとかそいつを倒せた。しかしそれ以降、神が僕たちに話しかけてきたことは一度もない。ただそのときにソレは名だけを名乗った。」
「僕のなかにいるのは、"アポロン"という名を持つ者の魂らしいです。トキオには"カイロス"。その名を調べてみたところ、ギリシャの神話が出てきました。アポロン、音楽と詞を愛する太陽神。」
「僕に憑いてるカイロスは、時間と機会の神だそうだ。これで、僕たちがつかえた能力にも納得がいく。僕らはこの時点で、神が憑いてることに確信を持った。」

