ある日、神が降りてきた。






「答えるのは容易な質問だね。簡単なことだよ。僕もみてたんだよ、ただし遠く離れたところで...ね」

『こ、答えになってねぇよ』

「いや、これが答えだよ。次はこっちから質問していいかい?」

『..あぁ』

「君はなんだ?」

『...どうゆう意味だ!』

「君のあの力だよ。...何の力を持っている!?」

急にトキオの語調が強くなった。

「あんな圧倒的な気配、なぜ出せる!?貴様何者だ!!」

圧倒的な気配...?俺が?

「失礼。質問を変えよう。君は誰の力を持っている?」

『誰の...?何を言ってるんだ?』

「何も知らないか...。まぁいい、僕も最初はそうだった。」

『最初?お前、さっきからなんなんだ!何を知っている!』

「...君の力が何なのか、それを知っている」

『俺の、力...』

俺の力。それは多分、
男に襲われたときのあの力のことだろう。

...いったい、

『あの力はなんなんだ...?』

「今すぐ教えてもいいが、まずは君の力がどんなものかが見てみたいな...!」

そう言った瞬間、
トキオは地を蹴って
俺の真正面まで来てた。

『さぁ力を見せな...』

静かにそう言うと
トキオは俺に殴りかかった。

パシッ...

かろうじて俺は
トキオの拳を受け止めた。

『なにすんだてめぇ!』

「君の力を見たいんだよ。だから早く解放してよ」

ドスッ

トキオは俺の腹を殴った。

『...ぐっ、』

不意をつかれたため、
もろに入ってしまった。

「まだか...。早く解放しなよ、怒りに身を任せてさ...ふふ...」

『いか、り...?だ、だめだ!あれにはもうなりたくない!!』

「ほら、なりなよ」

ガンッ

今度は顔面に入った。
意識が朦朧としてきた。
なんて重いパンチなんだ...

トキオは不敵な笑みを浮かべている。

「早く解放しないと...死んじゃうよ?」



第3話完。