王の顔は益々歪み、憎悪はさらに肥大した。そして王の舌は、時折口からだらりと垂れた。

「お前が言わなくとも…言わなくともわかっておるわ!」

「…私は父を救う。それは揺るぎない精神で全うする。
父の救い、それは復讐だ。父は復讐を望んでいた。私はその全てを受け取った。あんな目にあって…恨まない人間がいるわけがない。私は復讐する。
あんな目に合わせた輩、それを黙って見過ごした輩、全てに制裁を下す。そうして全てを終えたところで、父に引導を渡す。もはや父は犬としてしか生きられないようだ。それならば楽にさせてやる方がよい。だが、それは全て終わってからだ。私が復讐を全て終わらせ、少しでも安心してから天国にいってもらいたい。それが…父の救いだ。」