その日はお城に行く日でした。月に二回、商人は馬車でぶきをお城にとどけに行ってました。ぶきをとどけた商人のまえに、それはきれいな女の子があらわれました。
「ちょっと町に行ってみたいの。あなたの馬車にのせてくれない?」
商人はとまどいました。その女の子はなんとお城のおひめさまだったのです。しかし、心やさしい商人は、お城から出られないおひめさまをかわいそうに思いました。そして、
「わたしでよければ、お役に立ちましょう。」そう言って商人はおひめさまを馬車に乗せました。