「ここは…私はどうなるのでしょうか?」

王の態度に不安を感じたのか、恐る恐る男は訪ねた。


「それは…目を通してから決める。」

王は一語一語噛み締めるようにこたえた。


「それでは…。」

腰に付けた鍵を手に取ると男は三番目の房の鍵をゆっくりと開けた。そして、思い出したようにこう言った。


「あくまで、私は命ぜられるがまま、みはりをしていただけですので。」